事例でわかる 人事労務担当者が知っておくべき副業・兼業対応の実務
タイトル | 事例でわかる 人事労務担当者が知っておくべき副業・兼業対応の実務 |
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著者 | 佐保田藍、小鷹寛美、森田穣治、阿部俊彦、吉田爵宏、今井礼子、吉川那央 著 |
出版年 | 20220203 |
出版社 | 第一法規 |
装丁 | A5判 |
ISBN | 9784474076983 |
・株式会社わらじee、みらいコンサルティンググループで、幅広い規模や業種の企業における労務課題の解決を提案している著者が、副業で注意すべき法的ポイントについて、わかりやすく解説。
・これから副業を検討する企業は、制度を導入する前の検討事項確認のために、副業導入後の企業は、副業を活用するために制度の再構築を検討できるように解説。
・第4章「副業に関する問題とその対応方法」で、具体的な対応方法について解説。
・副業規程など、社内書式のひな型がダウンロード可能。
目次
第1章 副業とは
1 副業の定義
2 副業先における働き方
(1)労働契約型
(2)業務委託型
3 よくある副業の形態
(1)労働契約型
パターン① 副業先でパート・アルバイト勤務
パターン② 副業先で週1日のフルタイム勤務
パターン③ 複業(パラレルワーク)として、週3日契約で2社勤務
(2)業務委託型
パターン④ 個人事業主として開業
パターン⑤ フリーランスとして業務受託
パターン⑥ ギグワーカーとして業務委託
4 副業の目的・効果
(1)社員の成長と、社員の意識改革による組織活性化
(2)人材の定着と退職抑制
(3)プロ人材獲得の手段としての副業人材の受入れ
(4)副業への高まる関心
第2章 副業を取り巻く環境
1 働き方改革
2 副業促進への動き
3 在宅ワーク普及による働き方の変化
4 副業のトレンド
(1)パート・アルバイトのダブルワーク
(2)正社員の副業
第3章 企業が知っておくべき、副業に関する法的ポイント
企業の人事労務担当者として知っておくべき事項
1 情報漏えい・利益相反・競業避止への対応
(1)情報漏えい
(2)利益相反、競業避止
① 利益相反
② 競業避止
2 労働時間の把握
(1)労働時間とは
(2)労働時間通算の効果
(3)労働時間の通算の方法
(4)労働契約締結の先後の通算
コラム 有期労働契約を更新している場合の労働契約の前後の判断
(5)副業開始後における労働時間の通算
コラム 3社以上と労働契約を締結しているとき
(6)管理モデルによる労働時間制度
(7)労働時間の通算と労働時間制度
(8)労働時間制度毎の通算事例
① 変形労働時間制度
② 事業場外みなし労働時間制度
③ フレックスタイム制度
コラム フレックスタイム制度における、清算期間最終月とそれ以外の月の扱い
コラム 法定休日と労働時間の取扱い
(9)労働時間の通算によって把握した法定外労働時間の取扱い
① 36協定との関係
② 労働時間の通算の割増賃金の支払い
③ 健康管理
3 社会保険の適用
(1)社会保険とは
① 加入要件
② 副業パターンの整理
③ 二以上勤務者とは
(2)実務上のポイント
① 事業所の選択
② 標準報酬月額の決定方法
1)標準報酬月額とは
2)二以上勤務の場合の標準報酬月額決定方法
③ 保険料額の決定方法
1)給与
2)賞与
④ 月額変更届、算定基礎届
1)月額変更届
2)算定基礎届
⑤ 資格の喪失
4 労働保険の適用
(1)雇用保険
① 雇用保険とは
1)加入要件
2)副業パターンの整理
3)雇用保険マルチジョブホルダー制度
② 実務ポイント
1)主たる賃金を得ている会社の判断
2)手続
3)マルチ高年齢被保険者の雇用保険料
(2)労働者災害補償保険(労災保険)
① 労災保険とは
1)適用労働者の要件
2)特別加入とは
3)副業パターンの整理
② 副業の場合の労災給付
1)通勤災害
2)給付基礎日額の決定方法
3)複数業務要因災害
③ 実務ポイント
1)その他就業先の有無欄への記載
2)複数就業先の賃金額証明の添付
3)メリット制への影響
企業として体制整備を考える際の事項
1 社員に副業を解禁する
(1)副業の定義を定める
(2)副業の制限・禁止
(3)手続フローの検討
① 副業開始のための手続
② 状況の申告
③ 変更時の手続
(4)就業規則やその他書式の整備
2 副業人材を受け入れる
(1)労働契約により副業人材を採用する場合
コラム ダブルワークの副業内容や労働時間の申告
(2)業務委託契約等により副業人材を採用する場合
3 副業人材の募集・採用
(1)採用目的・経営課題の明確化
(2)募集要項の検討
(3)求人方法の検討
(4)副業人材の採用選考のポイント
① 企業の目指している将来ビジョンや課題への共感
② 期待する実務力・実行力の有無
③ 人柄・コミュニケーションスタイルなどの相性
4 副業人材の報酬設計
(1)基本給
(2)諸手当
(3)賞与
① 給与連動方式
② 別テーブル方式
③ ポイント制方式
④ 裁量方式
(4)退職金
① 最終給与比例方式
② ポイント制退職金方式
(5)人事制度の検討
(6)副業人材を受け入れる場合の報酬
5 副業人材の人事評価
6 副業運用の継続(状況確認の方法(定期報告等))
(1)副業及び副業先における就労に関する情報(変更情報)
(2)副業先での労働時間の情報
(3)副業社員の健康管理の情報
第4章 事例でわかる 副業に関する問題とその対応方法
1 本業に支障が出る(副業による働きすぎを防止)
事例1 副業による働きすぎを防止
(1)ケースA 時間外労働が多い場合
(2)ケースB 時間外労働が少ない場合
(3)ケースC 十分な休息が確保できない場合
2 労務管理が煩雑になる
事例2 副業によって生じる労務管理オペレーションの負荷を軽減
(1)ケースA 管理モデルによる運用(正社員)
(2)ケースB 管理モデルによる運用(パート勤務)
コラム 管理モデルで設定できる上限時間
事例3 副業とその他の働き方とを併用
(1)パターンA 副業×フレックスタイム制
(2)パターンB 副業×週休3日制
事例4 法定休日に行う副業
事例5 内定者の副業0
事例6 ダブルワーカーの労働時間管理
3 情報漏えいのリスク
事例7 就業規則等の整備
事例8 外国人労働者への対応
事例9 情報セキュリティの構築や対策強化
事例 10 情報機器の持出し
4 競業・利益相反のリスク
事例 11 競業避止義務の防止
事例 12 副業先の同業他社への転職
事例 13 同業他社での副業の許可・不許可
(1)ケースA 短時間のパート社員の場合
(2)ケースB 正社員の場合
(3)ケースC 執行役員の場合
5 人材流出のリスク
事例 14 副業のメリットと人材流出リスク
事例 15 人材流出を防止するための対策
事例 16 人材の定着率を高める副業
6 社会保険・労働保険の手続
事例 17 副業先で加入要件を満たさない場合の手続
事例 18 副業先で加入要件を満たす場合の手続
事例 19 副業で業務委託を行う場合の手続
事例 20 副業で役員に就任する場合の手続
事例 21 代表取締役が3社から報酬を受ける場合の手続
事例 22 2社で同じ時間勤務する社員の雇用保険の資格取得
事例 23 複数事業労働者の労災保険休業補償給付手続
事例 24 複数事業労働者が労災による負傷の療養中に有給休暇を取得した場合
事例 25 複数事業労働者の長時間労働の業務負荷の判断
事例 26 複数事業労働者の通勤災害
参考資料1 副業規程(例)
参考資料2 副業許可(変更)申請書(例)
参考資料3 誓約書(例)
参考資料4 副業許可通知書(例)
参考資料5 副業許可通知書(管理モデル利用)(例)
参考資料6 副業・兼業の促進に関するガイドライン(平成30年1月策定(令和2年9月改定))(抜粋)
著者紹介